衛星データ活用による広告の高度化で需給を最適化
―――電通とJAXA、JA嬬恋村の3者が事業実証
2024年06月14日
電通と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年06月13日、両者の人工衛星データを活用した広告の高度化による需給創出・最適化を目指す共同事業に群馬県の嬬恋村農業協同組合(JA嬬恋村)が加わり、3者共同で事業実証を始めると発表した。
2022年度に電通とJAXAはキャベツの供給増加に合わせて関連食品の広告出稿タイミングを最適化するため、衛星データで生育状況を観測し、収穫時期を予測する解析手法を検討した。2023年度にはキャベツの産地として知られる嬬恋村で衛星データと現地調査に基づく生育状況を評価し、収穫時期と供給量を高精度に予測する手法を開発した。予測結果が実際の収穫量と概ね一致し、今回、JA嬬恋村の参画につながった。
2023年度 衛星データ解析×現地調査による収穫予測例
JA嬬恋村の参画により、生育状況や天候状況などの詳細な現地情報を正確に把握し、解析結果のフィードバックを得ることで、電通は出荷時期や出荷量、市場価格の予測精度を上げ、関連広告の出稿タイミングをリアルタイムで最適化する。今シーズンの予測に向けてデータの計測や解析を始めた。
2023年から小売店などと連携し、キャベツの供給量が増加するタイミングで売り場でも販売促進を実施している。2024年度は取り組みを強化・拡大して広告と店頭販売を連動させることにより、価格安定化、農作物廃棄ロス低減などの社会課題解決を目指す。
2024年度 事業共同実証体制
広告の効率化・高度化の仕組み
参考文献
https://www.jaxa.jp/press/2024/06/20240613-2_j.html
(井上)