HAPSのエリア最適化技術の実証実験に成功

――ソフトバンク、通信容量の最大化に向け

2023年12月21日

ソフトバンクは成層圏から通信サービスを提供する疑似衛星「HAPS(成層圏プラットフォームステーション)」向けのシリンダーアンテナ(※1)を用い、HAPSの通信エリア全体の通信容量などを最大化するエリア最適化技術の実証実験に成功したと発表した。

 

高所作業車に設置したシリンダーアンテナを活用し、ビームフォーミング技術(※2)で人口密度やトラフィック(通信量)が高いエリアにHAPSからのビームを集中させ、通信エリア内のニーズに応じて通信容量を最適化することを目標に実施した。

 

実証実験では、通信デバイスの個別の位置情報を使用して最適なビーム幅を計算し、シリンダーアンテナによるビーム制御を実施。各ビームの受信信号レベルが理論値通りになり、エリア最適化技術の実現性と有効性を確認できたという。

 

ソフトバンクは今後HAPSの実用化にむけて、通信ネットワークの高度化を進めていくとしている。

出所:ソフトバンク エリア最適化技術について

 

※1 シリンダーアンテナ ソフトバンクが開発したシリンダー形状のアンテナ。任意の方向に対して3次元的なビーム制御を行うことが可能。

※2 ビームフォーミング技術 デジタル制御により送信信号の振幅や位相を制御することで電波を特定の方向に集中させて送信する技術

 

<プレスリリース>

https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2023/20231220_01/

 

(小池)