KDDIとサムスン、富士通が大阪市で5G仮想化基地局の商用展開を開始

――2024年からの本格展開を目指す

2023年01月25日

KDDIとSamsung Electronics Co., Ltd. (韓国・水原市、金佑駿=キムウジュン=ネットワーク事業部社長、以下サムスン電子)、富士通は1月24日、オープン化した5G仮想化基地局(大阪市)の商用展開を始めたと発表した。2024年からの本格展開を目指す。

 

KDDIは2022年2月にO-RAN(※1)標準に準拠した基地局(川崎市)の商用通信に成功したと発表しており、今回の大阪市内で展開した5G仮想化基地局はそのソフトウエアを更新したものになる。

 

今回のソフトウエア更新により、従来の基地局では専用機器を用いる必要があった、5G NSA(※2)方式やMU-MIMO (Multi-User MIMO)(※3)などの機能に5G基地局が対応できるようになった。サムスン電子によると、O-RAN準拠の複数ベンダー構成による基地局においてMU-MIMOの実現は世界初となる。 

 

今後、3社は5G基地局単独で制御信号やデータといった通信を可能にする5GSAサービスのさらなる拡充を目指し、基地局のオープン化と仮想化の開発を進めていく方針だ。  

 

※1 Open Radio Access Network : 業界団体「O-RAN Alliance」で策定された異なるベンダーの機器と接続が可能な仕様。

※2 4Gの設備と5G基地局が連携するノンスタンドアローン構成の5G

※3 基地局側で伝搬路状態を高精度に推定し、ビームフォーミング技術を用いて複数の端末と同時に通信する技術

 

<複数ベンダー対応の基地局イメージ> 
複数ベンダー対応の基地局イメージ

出典:https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2022/02/18/5895.html

 

 

<プレスリリース>

https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2023/01/24/6508.html

 

(小池)