KDDI、SIM1枚で他社回線に切り替え可能な通信サービス提供へ

――IoT向け、通信障害対策に

2022年11月25日

KDDIは11月24日、1台の端末で複数の通信キャリア回線が利用できるソリューションの提供を開始すると発表した。7月に起きた同社の大規模障害を受けて、IoT機器などを扱う法人企業などでは通信障害時のバックアップ体制を強化する動きが出ている。こうした企業を主なターゲットとして提供する。受付は12月23日から。                

同サービスは、2枚のSIMカードで冗長化するデュアルSIMに加え、1枚のSIMカードで他キャリア通信回線と冗長化し、法人顧客の既存回線のバックアップ回線としての利用も可能なSIMを提供する。メイン回線がつながらない場合にバックアップ回線へ自動で切り替わり、信頼性の高いネットワーク構築を実現し企業のBCP(事業継続計画)を強化する。

 

ルーター端末の導入から保守などワンストップでパッケージ化し提供。顧客側が他キャリア通信回線を手配する必要もなく、導入や運用の手間を省ける。バックアップ回線は従量課金制で、未使用時の月額費用を抑えることも可能だ。こうした対応で、銀行のATM、交通機関のキャッシュレス決済、物流における貨物や運送記録、産業用機器の遠隔監視など、幅広い業界や用途で利用可能になるという。

 

シングルSIMのイメージ図(出典:KDDIニュースリリースより)

 

<ニュースリリース>

https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2022/11/24/6406.html

 

(朝倉)