インテル 第6世代のプロセサー発表

――「PCはなくならない」と米本社幹部

2016年04月22日

インテル株式会社(本社東京都千代田区、江田麻季子社長)は4月21日、都内で同社の新製品「第6世代プロセッサーCore vPro」を発表した。ビジネス用パソコンへの搭載を念頭に開発したもので、目玉のセキュリティ対策としてハードに格納したセキュリティ情報を組み合わせる「ハード支援型多要素認証ソリューション」を採用した。発表に立った米インテルのビジネス・プラットフォーム事業部長、トム・ガリソン氏は「(同プロセッサー採用した)PCはビジネスの戦略的ツールとして活用できる場が広がる。PCはなくならない」と訴えた。
第6世代プロセッサーCore vProは5年前の製品と比べた場合、①性能は2.5倍②バッテリー駆動時間は3倍(最大10時間程度)③グラフィクス性能は30倍④起動時間は4倍高速化するーーなどの特徴をうたっている。ガリソン事業部長は同製品を搭載したデル、富士通、HP、NEC、パナソニック、東芝などのPC製品を紹介。ほとんどのPCは重量1キログラム以下で、「これだけの高性能なPCがカバンに入れて持ち歩き出来る」と携帯性を強調した。
ビジネス用途のPCを念頭に入れたプロセッサーとして、特に力を入れたのがセキュリティ性能だ。これまで、ハッカーが主な攻撃対象にしてきたのはソフトウエアだったが、同社はハードウエアに生体認証、PINなどの情報を格納することでハッカー攻撃に抵抗力が高まるとしている。
ガリソン氏は「タブレットなどの浸透でPCは将来、姿を消してしまうとさえ言われていたが、そんなことはない。ビジネスはいまやPCベースで広がっている。プレゼンもPCが主体だ。セキュリティ対策も強化したことで、ビジネスに最適なPC製品が実現できる」と語った。