NTT、IOWN実現に向けACCESSと提携

――柳瀬海外担当執行役員「事業化に向けた第一歩」

2021年07月27日

NTTは7月27日、光技術を用いた新たな情報通信基盤の構想であるIOWN構想の実現に向け、IoTやネットワーク事業を展開するACCESSと提携すると発表した。次世代通信規格６Ｇ時代の世界標準をめざしIOWNに関わる研究開発とソフトウェアの商用化に共闘態勢を組む。

会見でＮＴＴ経営企画部門事業企画室長の柳瀬唯夫執行役員は「ビジョン先行だったIOWN構想の事業化に向け、具体的な一歩となる」と語った。協業ではNTTはオープンハードウェア用ソフトウェア(ネットワークOS)の開発・運用、ACCESSはNTTが開発したネットワークOSを商用化し、グローバル市場で販売・保守する体制を整える。同時にIOWNを通じて得られる情報を受け手に応じて効果的に提示できる新しいUI/UXの構築もめざす。NTTはIOWNの実現に向けた研究開発・社会実装を担当、ACCESSは新しいUI/UXを実現するブラウザ技術の研究開発を行う。

ハード・ソフトが分離したネットワーク構築へ
NTTはハード・ソフトが分離したネットワークインフラのグローバルな普及をめざしてきた。これまでのネットワークインフラは通信機器ベンダーごとに専用の装置と運用システム、運用者が垂直統合している。IOWN構想では、この3者を分離しオープンなハードウェア上で様々なベンダーのソフトウェアが動作することで柔軟なネットワークインフラが実現する。

(志鷹）