マカフィー 今年の10大セキュリティ事件を発表

――トップはベネッセの顧客情報流出事件

2014年11月12日

 
 マカフィー株式会社(本社:東京都渋谷区、ジャン・クロード・ブロイド社長)は11月12日、「2014年10大セキュリティ事件」を発表した。1位は「ベネッセ、顧客情報が大量流出(7月)で、社会問題となっている「振り込め詐欺」など不正送金事件が上位にランキングされた。(表を参照)
 
 このランキング「2014年のセキュリティ事件に関する調査」は国内の企業経営者、企業に勤務する情報システム担当者、一般従業員など22歳以上の1036人を対象に実施した。10月末にインターネット調査手法で実施した。調査に当たっては今年の重大インシデント30項目程度を選び、そのなかから回答者に選んでもらった。「認知度」は回答者が当該事案を「どの程度重視しているか」を数値化したもの。
 同社のテクニカル・ソリューションズディレクター ブルース・スネル氏は1位となったベネッセの顧客情報流出について「昔なら紙の資料を山ほど運んで行った情報の持ち出しが、スマートフォン1台でできてしまった」とコメント。
 2位の「振り込め詐欺・迷惑電話による被害」に関しては、「電話の登場とともに古い手口だったが、ソーシャルメディアの力を使うことで、親子関係、知人関係などを探る膨大な情報検索作業が簡単にできてしまった」と問題点を挙げた。4位にネットバンキングを狙う不正送金ウィルス、5位には金融機関・クレジットカード関連のフィッシングがランクされ、今年になって深刻な社会問題になっている「不正送金」がらみが上位に顔を出す結果となった。