米オラクル エリソン会長が国内にDC設置明かす

――「日本でのデータセンター事業はパートナーとも協力」

2015年04月09日

 
日本オラクル(本社東京)は4月9日、東京国際フォーラムを会場に「ORACLE CLOUD WORLD TOKYO 2015」を開催した。基調講演に立った米本社取締役経営執行役会長兼CTOのラリー・エリソン氏は今年中に日本国内に独自のデータセンター(DC)を設置する一方で、「パートナーのDCとも協力していく」と語り、日本でのDC事業については両面作戦をとる考えを示した。会期は4月10日まで。
 
エリソン会長の発言要旨は以下の通り
・Saas(Software as a Service)では現在、オラクルはセールスフォース・ドットコムに次いで世界2位だが、今年はナンバー1を目指す。10年前、当社にとって最大のライバルはIBM、SAPだった。いまの競合相手はセールスフォース・ドットコムであり、AWSだ。この変化は私自身にとっても衝撃的な事実だ。
・データセンターは電力や水道並みにユーティリティ(公共的な施設)になる。ユーザー企業はクラウドサービスプロバイダーに運営を任せてくれればいい。オラクルは世界に19のDCを持つが、今年はDCを日本国内に作る。ただ、日本市場では有力なパートナー企業がそろっており、こうしたパートナーのDCとも協力して事業展開する。
・今回人材管理のクラウドアプリを提案した。人材不足に直面する企業にとって、人材を効率的に管理できるアプリだ。プロジェクトごとにチームをつくる場合、適材適所の人材を選抜するうえで効果的なツールになる。ユーザー企業の従業員ならだれでも使えるように、インターフェースはフェースブックやツイッター並みの使い勝手とした。