LoRaWANでトマト栽培を効率化

――西菱電機、伊丹市農業青年研究会と

2018年09月26日

西菱電機は9月26日、低消費電力の無線通信規格LoRaWAN(※)をつかった農業IoTの実証実験結果を発表した。兵庫県の伊丹市農業青年研究会と共同でトマト栽培に適用したもので、期間は2018年4月から4か月間。

 

 実証実験では西菱電機が提供するIoTやコミュニケーションツール「Seiryo Business Platform(SBP)」を活用し、伊丹市で盛んなビニールハウスのトマト栽培で検証した。SBPはデータ計測や手入力作業の自動化など、業務の数値化や手間の多い業務の削減に役立つ。

 LoRaWAN対応の環境センサーを設置したビニールハウスの栽培環境の数値化によって、これまで経験に依存していた水やり回数を1週間あたり8時間削減し、空き時間をミニトマトの出荷販売業務に充てることが可能となり、全体で収益増につながった。また、ハウス内の気温や土壌温度の数値化によって、温度抑制用マルチや消毒の有効性が数値で確認でき、資材を有効活用できるなど栽培ノウハウの向上も実現した。

 

※LoRaWAN:低消費電力、長距離通信を特徴とするLPWA(Low Power Wide Area)通信方式の一つで、無線局免許が不要となる920MHz帯を利用する無線通信規格

 

 

LoRaWANシステム構成図

 

 

 

●ニュースリリース
http://www.seiryodenki.co.jp/news/product/2018/0926100000.html