ネットワークの通信データを欠損なく収集・蓄積する技術を開発

――NEDOと富士通

2018年01月10日

 NEDOと富士通は1月10日、仮想ネットワークから従来技術の約7倍となる10Gbpsの速さで通信データを欠損なく収集する技術を共同開発したと発表した。同時に、仮想・物理ネットワーク双方から合計100Gbpsまでの通信データを汎用PCサーバー上に蓄積する技術も開発したという。

 

 「通信データを欠損なく高速収集する技術」は①仮想ネットワークの複数箇所から通信データの高速な収集を可能にする高速収集技術②大量の通信データによって発生する輻輳を回避しながら通信データを転送する高速転送技術――を組み合わせることにより実現した。これにより、10Gbpsの通信速度で仮想ネットワーク内を正確かつリアルタイムに監視することが可能になった。

 

 同時発表した「100Gbpsの通信データを欠損なく蓄積する技術」は、従来の通信データ蓄積技術における汎用PCサーバーへの無作為なデータ蓄積により、処理性能の超過から通信データの一部欠損、及びデータ取り出しに時間を要していた問題を解消した技術。通信データの特性に応じてデータの格納先の振り分けを行うとともに、格納先を示すデータ検索管理情報が付与される。

 これにより通信データ蓄積処理の集中を避けることができ、汎用PCサーバー上でもデータのスムーズな格納・取り出しを実現、100Gbpsの通信データを欠損なくリアルタイムに汎用PCサーバーへ蓄積されることで、仮想・物理ネットワークが混在する組織内部のネットワークを正確かつ俯瞰的に監視することが可能になった。

 

              今回開発した技術のイメージ図

 

 今回開発した技術は、複数システムの仮想化統合を実現するネットワークサーバ「FUJITSU Network IPCOM VX2」、および通信データをまとめて蓄積できるソフトウェア「FUJITSU Network Virtuora TC」に実装、2018年度上期での提供を目指している。

 

ニュースリリース

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100893.html

http://pr.fujitsu.com/jp/news/2018/01/10.html