NTT、進化型LLM「tsuzumi2」を提供開始

――日本語性能、金融など特化型モデル開発効率が向上

2025年10月21日

NTTは10月20日、軽量かつ高性能な日本語処理能力を備えた純国産のLLM(大規模言語モデル)「tsuzumi2」の提供を開始した。2023年に発表した「tsuzumi」に続き、電力消費やコスト、セキュリティといった課題に対応しながら、企業や自治体の複雑なテキスト理解や専門知識対応への要望に応えた。

 

tsuzumi2の特徴として、NTTは次の3点を挙げている。

 

①日本語処理性能のさらなる向上

ビジネスで重視される知識、解析、指示遂行、安全性の基本性能で、数倍以上大きなフラッグシップモデルに匹敵するレベルを達成。コストパフォーマンスに優れるモデルとなっている。

 

②特化型モデル開発効率の向上

RAG(検索拡張生成)やファインチューニングを活用し、金融・医療・公共分野の知識を強化。これらの分野で高い性能を発揮する。また、汎用的なタスク特化チューニングにより、多様な業務での活用も可能。

 

③低コスト・高セキュアの維持、国産AI

1基のGPU(画像処理半導体)で動作する軽量設計により、低コストかつ高セキュリティな純国産AIとして、オンプレミスやプライベートクラウド環境での安全な運用を実現している。

 

 NTTは、tsuzumi 2の開発に際し、グループ各社でのAI提案活動を通じ、事前実証を進めてきた。すでに東京通信大学での学内LLM基盤構築や、NTTドコモビジネスと富士フイルムビジネスイノベーションによる生成AIソリューションの共同検討など、具体的な事例が生まれている。今後は、サイバーセキュリティ分野やAIコンステレーション開発も含め、NTTグループ全体でtsuzumi 2の活用を加速し、業務変革と顧客体験の高度化を目指す。

 

 

出典:NTT

 

<プレスリリース>

更なる進化を遂げたNTT版LLM tsuzumi 2の提供開始~日本の企業DXを支える高性能・高セキュア・低コストな純国産LLM~ | ニュースリリース | NTT

 

(大山)