「2024年問題」受け、製品、販売ともにパートナーシップ強化

――MetaMoJi、「eYACHO」新機能および事業戦略発表会

2024年07月04日

MetaMoJi(東京都港区)は2024年7月3日、建設業の施工管理支援アプリ「eYACHO」の新機能および事業戦略発表会を開催した。時間外労働に上限規制が適用される「2024年問題」の影響を受け、現場での施⼯管理などのコア業務の機能強化と、事務所での資料作成などの周辺業務のアウトソーシングサービスを新たに提供する。地方の顧客をサポートするため、全国の販売パートナーとの協業も強化する。

 

 

「2024年問題」の影響を受け、eYACHOの引き合いにも変化が出ている。2023年は大手ゼネコンが中心で、まずは情報収集から入り、導入まで半年以上かかることが多かった。2024年は地方の中小地場ゼネコンが増え、いきなり商談となることが多く、導入までの期間が短くなっているという。

 

新機能として、ウエッブアイ(東京都江東区)の工程管理ツール「工程's」との連携を発表した。eYACHOと併用する顧客が多いことから、連携に踏み切った。生成AI(人工知能)を積極的に活用し、災害事例や安全関連法令を学習した「安全AIソリューション」のほか、ビデオ通話、業務テンプレートの機能を新たに追加した。施工書類作成サービスはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を手がけるキャスターと連携して提供する。配筋検査台帳や元帳作成などの業務から提供を始める。

 

浮川初子MetaMoJi代表取締役専務はAIの研究開発戦略について、「知識型AI と生成型AIを組み合わせた開発を進める」と話した。業界知識、法令に加えて各企業の組織知、技術者の個人知を学習することで、知識の伝承につなげる。また、安全管理に加え、品質、環境、生産設計などAIの適用業務範囲を広げるとした。現在、この分野での実験実証のパートナーを募集している。

 


(左から)キヤノンマーケティングジャパンの寺久保朝昭マーケティング統括部門ソリューションデベロップメントセンターセンター長、キャスターの清田尚志執行役員CRO、MetaMoJiの浮川和宣代表取締役社長、MetaMoJiの浮川初子代表取締役専務、ウエッブアイの森川勇治代表取締役社長

 

ニュースリリース
https://metamoji.com/jp/news/20240703/

 

(正置)