「ウエアラブル端末の時代が到来」と塚本神戸大教授

――CEATEC JAPANが開幕

2014年10月08日


IT分野では最大規模の展示会「CEATEC JAPAN 2014」が10月7日から5日間幕張メッセで開かれているが、今年の目玉は「ウエアラブル端末」のようだ。ウエアラブル端末の体験コーナーを開設した企業のブースでは希望者が殺到。最長60分待ちの列もできた。講演会ではウエアラブルの“伝道師”ともいえる神戸大学の塚本昌彦教授が「今年の会場を見て、はっきりウエアラブルの時代が来たと実感できた」と語った。
 
展示会場で一際目立つのがEPSONの大型ブース。眼鏡型端末のスマートグラス「MOVERIO」の販促キャンペーンを展開、来場者らに体験してもらうコーナーを設け、希望者らの順番待ちの列ができた。NTTドコモも一部「ウエアラブル端末」関連コーナーを設けるなど、ウエアラブル端末の体験コーナーを併設した企業ブースがあちらこちらにあり、産業見本市では珍しく「30分待ち」「60分待ち」の希望者の列が並んだ。
8日開催したウエアラブル端末の講演会も来場者が殺到し、立ち見客が出るほど。講師のITジャーナリスト湯川鶴章氏は米アップルが発表した時計型端末のアップル・ウォッチに関して「アップルのウエアラブル戦略は他社に先行した。IOT市場はアップル中心に動いていくだろう。グーグルがどう対抗するかに注目」と指摘した。
自らウエアラブル端末を身に着けデモンストレーションするなど、同端末の普及に力を入れてきた神戸大学大学院の塚本教授も展示会場での雰囲気に触れ「10年間ウエアラブルの進化を見てきたが、会場を見てはっきりウエアラブルの時代が来たと実感できた」と強調。同教授もアップル・ウォッチに注目しており、「月産300万個の目標と聞いているが、市場の評価は高いのできっと達成できるだろう」と語った。