インテル データセンター向けCPU、メモリなど新製品発表

――エッジ向けでは従来品の1.2倍の性能

2019年04月09日

 インテル株式会社(本社:東京都千代田区 鈴木国正社長)は4月9日、データセンター向けプロセッサ、メモリなど7つの新製品を発表した。都内で開催された記者会見の冒頭、鈴木社長が「5G時代を控え日本のデータセンター市場の発展に寄与できる新製品だ」と強調。続いて、インテル米本社のジェイソン・L・グリーブ 副社長が新製品について詳細に説明した。

 

 インテルは「データ・セントリック」というキーワードのもと、5G、AI・機械学習、IoT、自動運転を注力分野に設定し、データセンター(DC)向け事業を強化している。また、急増し続けるデータ量に対応可能な技術・商品の開発を進めるため、グローバル規模でパートナー企業との協業を進めている。グリーブ氏は「今回の新製品は大規模データの処理に必要な通信速度・保存能力・処理能力の飛躍的向上につながる」と訴えた。

 

 プロセッサ製品は「第2世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサー」、およびその関連製品。DCの処理基盤としてすでに広範に採用されている第1世代に対し、第2世代はAIによる推論処理を高速化させる「インテル・ディープラーニング・ブースト技術」を取り入れた点に特徴がある。画像認識やオブジェクト検出、画像セグメンテーションなどの処理に適する設計で、データセンターからエッジ・コンピューティング環境までの幅広いケースに対応できる。

 IoTエッジに適するプロセッサは、高集積を実現した「インテル Xeon D-1600プロセッサ」。

 コンピューティング能力・パケット転送能力では従来品の1.2倍以上の性能を備えている。

 

 メモリ・ストレージ製品「インテル Optine DCパーシステント・メモリー」は8ソケット・システムで最大36TBのパフォーマンスを出すことができる。大規模なデータ処理を実現しようすると、メモリを大量に使用する必要があり、経済性の観点から大きな制約となっていた。新製品は高性能化を実現することでコストダウンにもつながる。多様化するアプリケーションに対応するデータ処理の大容量化にも対応する。

 新製品のうち、「第2世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサー」「インテル Xeon D-1600プロセッサ」など4製品は4月9日に提供を開始し、ほかの製品含め2019年中に出荷が開始される見通。

●ニュースリリース
https://newsroom.intel.co.jp/news-releases/intel-data-centric-launch/

 

インテル米本社のグリーブ副社長
登壇するインテル米本社のグリーブ副社長