「キャッシュレス」「コミュニケーション」分野で強固に連携

――LINE、スターバックス

2019年04月08日

 LINEとスターバックス コーヒー ジャパンは4月8日、昨年12月に発表したデジタル領域での包括的業務提携をさらに加速させる施策として、「LINEスターバックスカード」の開始と「LINE公式アカウント」の開設を発表した。

 

左:LINE株式会社 代表取締役社長 出澤 剛氏、

右:スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 代表取締役最高経営責任者(CEO)水口貴文氏

 

 「LINEスターバックス カード」は、LINE上で決済が完了するプリペイドカード。LINEが提供する「LINEウォレット」の「マイカード」から取得可能で、これまでスターバックスが提供してきた「スターバックス カード」がLINEに搭載された形になる。従来のスターバックスカードと統合も可能で、チャージはLINE Payで行う。企業が発行するプリペイドカードに「LINE Pay」でチャージできるのは、LINE初の試みだという。またスターバックスの会員サービス「My Starbucks」への登録なしに、スターバックスカードの利用でドリンクなどと交換できる「Starbucks Rewards™(スターバックスリワード™)」にも参加できる。

 

 

 併せてスターバックス「LINE 公式アカウント」も開設。LINEが強みとするコミュニケーション機能を活かし、「限定商品の購入」「限定イベントへの招待」などの情報を1to1コミュニケーションで提供する。またメッセージカードとスターバックスのドリンクを添えてオンライン上でプレゼントを贈ることができる「eGift」への導線も念頭に置いている。今後はお気に入りの一杯を見つける「カスタマイズ」機能や「おすすめ機能」なども搭載し、パーソナライズされたスターバックスの店舗体験をデジタル領域でも展開する。

 

 

 現在、LINE Pay導入店舗は東京、福岡合せて10店舗だが、2020年夏頃までに全店舗(1415店舗)での導入を予定している。

 

 

【コメント】

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

代表取締役最高経営責任者(CEO)水口貴文氏

「スターバックスは創業以来、ひとりのお客様、一杯のコーヒー、一つのコミュニティを大切に、さまざまな施策“スターバックス体験”を提供してきた。当然デジタル分野での提供も進めてきた中、常に“ぬくもりのあるデジタル体験”を意識して展開してきた。今回の協業の理由は、LINEが掲げるミッション、デジタルで人と人を近づける“Closing the Distance”という価値観が共有できたためだ。カードの登録も複雑な情報の登録なくタップするだけで完了できるなど、今までリーチできていなかった、ITリテラシーが低い方も利用できると期待している。今後も協業により、デジタル分野におけるパーソナライズな体験を進めていきたいと考えている。」

 

LINE株式会社

代表取締役社長 出澤 剛氏

「LINEはコミュニケーションツールとして、“デジタルで大切な人との絆を深める”という思いで、これまで展開してきた。これが今では“人と人”だけでなく、“人とブランド”にも当てはまり、あらゆるものの距離が近づけることで、世の中を楽しくすることをミッションとしている。これまでスターバックスとの取り組みとして、ドリンクチケットを送れる“LINEギフト”の展開があった。簡単なお礼などをLINEのトーク画面上で手軽に送れることが非常に好評を得ていた。今後はLINEが強化しているFintech、AI領域、音声によるコミュニケーションなどを含め、スターバックスとともにユーザーエクスペリエンスを高めていきたいと考えている。」