ティーガイアが光コラボの卸事業を開始

――FVNEとして光事業参入を後押し

2016年01月14日

 NTT東西が光アクセスを卸提供する光コラボレーション(以下、光コラボ)は2015年2月に開始以降、約10ヶ月で契約数が300万件を超え、250社以上の事業者が参入する大きな市場になりつつある。ただ、契約数ベースでは携帯キャリアと従来のISPがシェアの9割を占めており、通信事業者以外の異業種参入が進んでいないのが現状だ。課金や顧客管理などの新たなシステム構築への投資や煩雑な手続きが必要で、異業種にとっては二の足を踏む要素になっている。そうしたなか、携帯電話販売大手のティーガイアが1月1日、異業種にとっての光コラボ参入障壁を下げるサービスとして、同社が提供する光アクセスサービス「TG光」の卸事業を開始した。


 「TG光」は、NTT東西の光コラボのスキームを活用して2015年4月に提供を開始した法人向けの光回線サービス。2016年1月より開始した卸事業では、光コラボへの参入を検討するパートナー事業者に対して「TG光」を卸提供するとともに、「TG光サポートパッケージ」を用意し、事業参入におけるさまざまな課題を短期間に解決する支援サービスも提供する。


■単独参入に比べ大幅にスピードアップ

 パートナー事業者は独自のブランドで光回線を販売できるほか、事業参入に必要な事前準備や参入後の営業活動、開通案内作成・顧客データ管理・通話料金計算などのサポートを受けられる。また、エンドユーザーに対する請求・回収業務まで包括的な支援を受けることも可能だ。自社で光コラボ参入のためのシステムを構築する場合、準備に要する期間は数ヶ月かかるとされるが、同サポートパッケージを活用することにより約1ヶ月で参入が可能になるという。

 「TG光」の主な卸先はビジネスホンやPBXなどの通信機器を販売・保守する事業者で、ティーガイアはこれらの事業者の顧客である中小企業やSOHOへの販売チャネルを拡充するとともに、インターネット接続サービス「TG.NET」やWi-Fiサービスなど同社の通信商材の販売機会を増やす。パートナー事業者は、従来の通信機器の販売だけでなく継続的な収益を得られる通信サービスをセットで提供でき、顧客の囲い込みも強化できるという。

 同社では通信サービス以外にもクラウドサービスなど親和性の高い商材を用意していくことで、中小企業・SOHO市場でのビジネス拡大をねらう構えだ。