LINK-Jが健康経営の普及めざしイベント開催

――従業員の健康行動は「強制してはだめ」

2018年02月19日

 一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)は2月15日、「ユーザーが使い続けるヘルスケアサービスの実践」と題しイベントを開催した。五感や経験、心理的な要因を利用して行動の変化を促す『仕掛学』をヘルスケアサービスの継続利用に活用できないかがメインテーマ。

 

 講演、ディスカッションでは、「健康経営」を先進的に取り組む株式会社フジクラの浅野健一郎氏、仕掛学を提唱する大阪大学の松村真宏氏、健康経営サービスである「CARADA」を提供する株式会社エムティーアイの秋田正倫氏が登壇した。

 

 浅野氏は「企業が従業員に健康行動を実践させるには強制ではうまくいかない」と自身の経験から自説を語った。健康行動を継続させるには「あくまで本人に選択させることが重要だ」という。

 

 阪大の松村氏は「仕掛ける側の目的」と「仕掛けられる側の目的」が異なる“二重性”を利用すれば、「健康行動の継続ができる可能性がある」と指摘。いくつもの例を挙げ、目的の二重性と行動の変化の関係性について話した。

 

 秋田氏は自社のヘルスケアサービス立上げから、これからの展望までを紹介したうえで、「ヘルスケアサービスの普及は社会的意義が大きい。事業化は長い目で見る必要がある」とした。

 

 ディスカッションの様子。左から浅野氏、松村氏、秋田氏