ノキア、パブリックセーフティソリューションの提供に向けての取り組みを報告

―――災害時のミッションクリティカルなLTEサービス確立へ

2017年11月06日

 ノキアは2017年11月2日、フィンランド大使館において、世界のパブリックセーフティの市場動向、アジア5ヵ国の調査報告、及びノキアの持つパブリックセーフティソリューションについて発表した。

 

 パブリックセーフティとは、警察や消防など人命救助の最前線に立つ組織で必要となるコミュニケーションインフラ。緊急かつ過酷な環境においてリアルタイムに組織横断的な活用ができることが特徴で、LTE通信が利用されている。LTE通信技術を利用したパブリックセーフシステムが採用されると、センサー、映像ストリーム、IoTテクノロジーを最適なコストで活用することが可能になる。また、グローバルに標準化されたLTEテクノロジーにより国際的なレスキューチームと容易に連携することが可能であり、パブリックセーフティのモバイルブロードバンド化は政府の最優先事項とされる。米国、韓国、イギリス等ではすでに導入され、その他多くの国でも導入や検討が進んでいるが、日本では予算化の困難さ、ビジネスモデルの不透明さ等から、他国ほど検討が進んでいないのが現状だ。

 

 ノキアはTolage Research社と共同で日本、インドネシア、ベトナム、バングラディッシュ、タイの5ヵ国でモバイルブロードバンドベースのパブリックセーフティ導入状況を共同で調査。結果としてブロードバンド導入の取り組みは各国で異なる段階にあるものの、どの国においても新しい脅威に対応するためのパブリックセーフティ機能やキャパシティの増強、ミッションクリティカル通信サービスの強化が必要であることが明らかになった。

 

 ノキアが提供するパブリックセーフティソリューションは、E2Eポートフォリオ製品からサービスまで世界各国で幅広く提供している。可搬型LTEネットワークとしてバッグ型の基地局、ミッションクリティカルなシステム、特殊な状況下でも壊れない強固なスマートフォンタイプの端末等を紹介した。

 

ノキアソリューションズ&ネットワーク株式会社 取締役 西原政利氏

 

ニュースリリース

https://networks.nokia.com/jp/news/2017/20171102