2010年度 国内PCサーバー出荷概況

2011年05月30日

■出荷台数前年横ばいの51万330台、出荷金額4.7%増の1,980億円
■下半期に減速、第4四半期は震災の影響もあり前年比二ケタの減少
■11年度は第一四半期に節電、BCP対策等の需要が顕在化
■11年度通期では下半期に前年比プラス成長に転じる見込み

 MM総研は、2010年度(10年4月~11年3月)のPCサーバー国内出荷実績をまとめた。それによると、わが国のPCサーバー市場は、前年度から横ばいの51万330台を出荷した。半期別に見ると、上半期は前年比12.4%増の25万1,360台と好調だったが、下半期は学校向け特需などの反動に加えて、東日本大震災の影響を受け、前年度比9.7%減の25万8,970台に留まった。

①下半期は大型案件反動と震災の影響でマイナス成長となる

 10年度の国内PCサーバー市場は、出荷台数は前年並み、出荷金額はプラス成長と07年度から3期続いていたマイナス成長に歯止めがかかった1年だった。しかし、半期別で見ると上半期は台数12.4%増と好調だったが、下半期は一転9.7%減とマイナス成長に陥っている。

 下半期不調の原因は、文教分野で09年度にあった大口案件の反動(1万台強)と東日本大震災による影響(一部メーカーの工場被災や計画停電等による出荷延伸)であった。一方、影響が軽微であったメーカーの生産増で市場全体の供給不足を一部補う面もあったが、全体としては11年4~6月期に需要がずれ込んでいる状況である。

②メーカーシェア

 首位NECは、09年度下期にあった学校の大型案件での反動があり苦戦したが、一方で情報産業(データセンター事業者、通信キャリア、SNS等)分野では堅調であり、今後も同分野に向けた製品・営業・技術支援の強化を継続的に行う方針。NECに限らず、情報産業分野は、各社にとっての重要な市場となっており、注力度を強めている。今後、クラウドサービスの拡大を支える基盤として高密度・低消費電力などハードウェア面での性能向上のほか、急な機器増設やシステム変更、運用管理コストの低減などに寄与するソフトウェア、サービス面での充実がメーカーのシェアを左右することとなる。

③11年度は前年比微増へ 
~復興需要、BCP対策で下半期プラス成長

 11年度のPCサーバー市場は前年比1.1%増の51万6,000台と予測する。東日本大震災前の2月時点では、約54万台と予測しており、前回予測から2万4,000台を下方修正した。下方修正要因は、電力不足、原発問題等による経済活動停滞に伴う、設備投資の抑制である。

 これらの要因は年間を通じて震災前の予測を10%近く押し下げていると分析している。一方で、社会インフラ分野を中心とした復興サーバー需要に加えて、大企業・データセンター事業者を中心に節電対策としてサーバー設備を西日本等へ分散する需要や、省電力サーバーの入れ替え需要が顕在化しつつある。さらに企業のBCPプランの見直し、強化に伴うサーバー需要の拡大が下半期に向けて広がるとみており、これらの押し上げ要因をおよそ5%程度と分析し、結果として従来予測比で約5%の下方修正を行った。

 市場規模は底堅く推移すると予測しているが、特に下半期にかけ、前述のニーズに応える製品・サービスの拡充がメーカーに強く求められる。具体的にはサーバーとネットワーク製品やストレージ製品の統合的な運用管理、保守効率の改善、遠隔管理・自動化、データバックアップのあり方の見直しなど、サーバーだけでなくコンピュータプラットフォーム全般に関わるテーマが多い。ユーザーにとっても単なるIT設備の効率的保有、再編でなく、経営課題と直結した課題として捉え、攻めの経営にITを活用する意識を持つことが重要な年となる。

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