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子供の携帯電話の所有に関する親の意識調査
■子供に「おサイフケータイ」機能は不要。特に小学校3年生以下の子供を持つ保護者では、「インターネット接続機能」を不要とする比率が64%と高い
■フィルタリングの認知度は95%も、利用率は38%に留まる
■子供の携帯持ち込みを学校側が禁止しているとの回答は50%、一方で条件付きの持ち込みを望む保護者は68%、持ち込み禁止は29%に留まる
 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は3月10日、現在、18歳以下の子供に携帯電話を持たせている保護者(665人)と、今後、子供に携帯電話を持たせる意向を持つ保護者(367人)をあわせた1,032人に対しWebアンケート調査を実施した。


■子供に持たせる理由は、小学生は緊急時の連絡用、中学生からは日常の連絡用が多い

 まず、今回の調査対象者である子供に携帯電話を持たせている保護者(665人)と、今後、子供に携帯電話を持たせる意向を持つ保護者(367人)をあわせた1,032人に子供の学齢を聞いた。その結果、幼稚園・保育園から小学校3年生以下は161人(15.6%)、小学校4〜6年生は227人(30.0%)、中学1〜3年生は300人(29.1%)、高校1〜3年生は344人(33.3%)となった。

 このうち、現在、子供に携帯電話を持たせている保護者は、学齢別に見ると高校生1〜3年生では332人(96.5%)と最も多くなった。ついで中学1〜3年生では202人(67.3%)、小学校4〜6年生では101人(44.5%)、小学校1〜3年生では30人(18.6%)となった。学齢が上がるにつれて、子供の携帯所有の比率は上がり、中学生になると半数以上、高校生になるとほとんどの子供が携帯電話を持つようになる(図表1)。



 次に、携帯電話を持たせている理由、または今後、持たせたいと思う理由を保護者に確認したところ、「緊急時の家族との連絡用」が77.3%と最も高く、ついで「日常の家族との連絡用」が74.2%となった。その他、「塾、習い事、学校の行き帰りの連絡用」(53.8%)、「防犯・安全のための居場所確認のため」(50.8%)を半数以上の保護者が理由として挙げている(図表2)。

 子供の学齢別に見ると、「緊急時の家族との連絡用」は、どの学齢でも75%〜80%の保護者が持たせる理由として挙げている。一方、「日常の家族との連絡用」では、小学校3年生以下の子供を持つ保護者では57.8%、小学校4〜6年生が63.0%、中学1〜3年生が75.0%、高校1〜3年生が88.4%と、子供の学齢が上がるにつれて高くなっている。逆に、「防犯・安全のための居場所確認のため」は、小学校3年生以下が71.4%、小学校4〜6年生が59.5%、中学1〜3年生が45.0%、高校1〜3年生が40.4%と学齢が上がるごとに下がっている(図表2)。こうした結果から、防犯・安全確保を目的に携帯を持たせる保護者は子供の学齢が上がることに下がり、その一方で、日々の家族や友人との連絡用のため子供に持たせるという保護者が、子供の学齢が上がるごとに増えていることがわかる。



■最も必要性を感じないのは「おサイフケータイ」、ネット接続機能は小学生には不要との回答が多い

 それでは、子供に携帯電話を持たせるにあたり、保護者はどのような携帯電話を望んでいるのか。必要な携帯の機能とは何かを確認するため、保護者に携帯電話に付いていない方が良いと思う機能を聞いたところ、「おサイフケータイ」が62.6%と最も多く、ついで「ゲームアプリ」(48.4%)、「動画ダウンロード」(46.0%)、「インターネット接続機能」(43.0%)、「音楽ダウンロード」(34.3%)の順となった(図表3)。

「おサイフケータイ」については、携帯電話の紛失・破損、さらには盗難に遭った場合のリスク等を考えると、子供に持たせる必要はないとの考えがあるものとみられる。どの機能についても比較的寛容である高校1〜3年生の子供を持つ保護者でも、「おサイフケータイ」機能を不要とする比率は52.0%と高く、確認した全機能の中で唯一半数を超える結果となった (図表3)。

「インターネット接続機能」は全体で43.0%と半数近い親が不要と回答。特に小学校3年生以下の保護者で64.0%、小学校4〜6年生の保護者でも57.7%と高い比率になっている(図表3)。小学生以下の子供を持つ保護者にとってはネット接続への危険性に対する認識が甘い子供が、トラブルや犯罪などに巻き込まれる可能性があることを懸念しているからだと思われる。

 一方で、必要ないと思う比率が少なかったのが、「ショートメッセージ」(8.5%)や「eメール」(9.0%)である(図表3)。子供に持たせる理由として多くの保護者が挙げた緊急時の連絡用や日常の家族との連絡用には不可欠な機能と、保護者は認識しているようだ。



■フィルタリングの認知度は高いが、利用比率は38%に留まる

 次に、子供に安心・安全な携帯電話の利用環境を作るために、携帯電話各社などが、普及・推進を図っているインターネットのサイト閲覧制限(フィルタリング)サービスを保護者はどのように認識しているのかを確認した。まず、フィルタリングサービスを「名称・内容とも知っている」と答えた保護者は55.2%と半数を超えた(図表4)。さらに、「名称は知っている」と答えた回答者39.8%と合わせると、95%の保護者がフィルタリングサービスの存在を認識していることになる。



 ただ、フィルタリングサービスに関しては、インターネットに一切アクセスできなくする設定や、携帯電話会社が指定したウェブサイトのみ閲覧できる「ホワイトリスト方式」、さらに携帯電話会社が指定した有害サイトにはアクセスできない「ブラックリスト方式」がある。ここで、「名称・内容とも知っている」と「名称は知っている」と回答した保護者へ、フィルタリングサービスに、上記のようなアクセス制限のレベル(強度)を選べることを知っているか確認したところ、「知っている」と回答した保護者は59.1%に減り、40.9%の保護者が「知らない」という結果になった。

 全ての子供に、一律に制限をかけることに対しては、子供の成長に応じた携帯電話の利用用途を制限してしまうなどの懸念の声もある。携帯電話各社もこうした声に考慮して、フィルタリングに柔軟性を持たせてはいるが、レベル設定の認知度に関しては、まだまだ普及・促進を図る必要があるだろう。

 次に、現在、子供に携帯電話を持たせている保護者で、フィルタリングサービスを知っていると回答した保護者に、実際に利用しているかどうかを確認した。その結果、「携帯の購入・機種変更時に利用の申し込みをした」(29.2%)と「購入後に利用申し込みをした」(8.7%)を合わせると、実際に利用しているのは37.9%の保護者に留まり、反対に「利用していない」(48.9%)、「利用していたが、解除した」(8.1%)と回答した保護者の比率は合わせて57.0%と半数を超える結果となった。

 フィルタリングサービスを設定していない、もしくは解除した保護者にその理由を確認したところ、「子供を信用しているから」(43.9%)が最も多く、ついで「設定しなくても問題ないから」(39.0%)となった。子供を信用しているからとの回答は、小学校3年生以下の子供を持つ親では21.4%、小学校4〜6年生では25.0%、中学1〜3年生では38.6%、高校1〜3年生では51.1%と学齢が上がるにつれて高くなる。


■勉学に影響を与えないようにするなど、一定の条件下で学校への携帯持ち込みを多くの親が認めている

 次に、子供が通っている学校(幼稚園・保育園を含む)で、携帯電話の持ち込みに関するルールがあるのかを確認したところ、「学校への持ち込みは禁止されている」との回答が50.3%を占めた。その他、「持ち込みは禁止されていないが、就学中の使用は禁止されている」が18.5%となった。

 その一方で、学校への携帯電話持ち込みへの意見を保護者に聞いたところ、「学校への持ち込みは禁止してほしい」との完全否定派は29.0%に留まった。一方で、「持ち込んでも良いが、就学中の使用は禁止してほしい」(37.2%)、「登校時に学校側で預かって欲しい」(14.8%)、「生徒や家庭の状況に応じて、個別に持ち込みを許可して欲しい」(8.0%)、「持ち込んでも良いが、携帯電話の使い方などを学校が指導してほしい」(7.7%)を合わせると、一定の条件付きで学校への持ち込みを認める保護者の比率は67.6%に達している。


■子供の年齢や利用状況に応じた端末やサービスが必要

 全体的な傾向として、学齢が上がるにつれて、子供に携帯電話を持たせる保護者の比率は増え、使っても良いと考える機能も増えていることが伺える。今や携帯電話は子供にとっても、防犯目的や家族とのコミュニケーションツールとしてなど、生活の中に欠かせないものとなり、子供に持たせることへ、いたずらに拒否感を抱く保護者は少なくなっているようだ。保護者としては、今は必要でなくても、近い将来必要になってくることを見据えており、子供の成長にあわせた携帯電話の持たせ方を視野に入れているようである。

 こうした保護者側の姿勢に行政や携帯電話各社はどのように取り組んでいけばよいのか。少なくとも子供だからといって一律に制限をかけたりするのではなく、子供の年齢や利用目的、ネットや携帯電話の危険性に対する認識なども含めて、保護者と子供が話し合い、フィルタリングサービスの活用など必要な防御策を講じながら総合的な判断の下で、利用する端末やサービスを選べるような環境づくりに取り組む必要があるだろう。

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■ 調査概要

1.調査対象
  @18歳以下の子供を持つ親(保護者)
  A現在、子供に携帯電話を持たせている親/今後、子供に携帯電話を持たせる
   意向を持つ親
  ※子供が複数いる場合はすべて長子(第1子)を対象に回答

2.調査方法 : Webアンケート 

3.回答数   : 1,032人(※男性516人/女性516人)

※幼稚園・保育園から高校3年生までの子供を持つ保護者4,737人に対し、事前調査を実施し、対象者を抽出した。事前調査の結果は、@子供に携帯電話を持たせている保護者(2,166人:46%)、A今後、携帯電話を持たせる意向を持つ保護者(1,217人:26%)、B持たせていないし、今後も持たせる意向のない保護者(1,354人:28%)となった。

※このうち、調査対象である@とAの該当者の比率(64%/36%)にあわせ、全体が約1,000件となるように、現在、子供に携帯電話を持たせている親(665件:64%)、今後、子供に携帯電話を持たせる意向を持つ親(367件:36%)を無作為に抽出した。

4.調査期間 : 2010年2月9日〜2月11日

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■ 報道関係お問合わせ先

鰍lM総研 広報担当  横田/池澤

電話番号 : 03-5777-0161   

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