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2008年度通期国内携帯電話端末出荷概況
■2008年度通期は29.3%減少の3,589万台で過去最低を記録
■シャープが825万台で4年連続1位も台数は35.3%減少
■2009年度通期は3,320万台と予測
 MM総研は22日、2008年度通期(08年4月〜09年3月)の国内携帯電話出荷状況を調査し、結果を発表した。総出荷台数は前年同期比29.3%減の3,589万台となり、2000年度以降の弊社統計調査における通期出荷台数としては2002年度の4,096万台を大きく下回り、初の4,000万台割れで過去最低となった。半期別の出荷台数では上期:1,981万台(21.2%減)、下期:1,608万台(37.3%減)となった。なお、下期の出荷台数は半期ベースでは2001年度下期の1,895万台を下回り過去最低となった。

 出荷台数大幅減の理由は、ユーザーの買替サイクル長期化とキャリアの在庫調整であると分析。買替サイクルは新販売方式導入に伴う端末価格の高騰、キャリアによる期間拘束型プランの浸透、不況による消費低迷により長期化が進行している。
キャリアの在庫調整については、下期に顕著に表れた。端末在庫は常にキャリアが抱えている問題の一つだが、買替サイクルの長期化による買替需要の低迷を受けて、大幅な在庫調整を実施したことが下期の出荷台数に影響した。




◆シャープが4年連続1位を獲得

 2008年度通期のメーカーシェアはシャープが2005年度以降4年連続で1位を獲得した。ただし、出荷台数は前年同期比35.3%減で、市場全体よりも6ポイント大きい減少幅となった。

 2位は昨年度同様パナソニック モバイルコミュニケーションズでシェアは17.8%(前年度比3.3ポイント増)となった。3位はNECでシェアは13.0%(3.9ポイント増)と前年度並みの出荷台数を維持したことで順位を2つ上げた。4位は富士通で前年度から1つ順位を落とした。5位はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、6位は東芝となり、東芝は2つ順位を落とした。


◆海外メーカーはスマートフォンが目立つ

 7位以下の「その他」メーカーにはau専業メーカーや海外メーカーなど13メーカーが含まれている。「その他」の出荷台数は42.8%減となり、厳しい状況が窺える結果となった。海外メーカーでは、アップル「iPhone3G」や、NTTドコモ、ソフトバンク、イー・モバイルの3キャリアに端末を投入したHTC「Touch Diamond」(HT-02A/X04HT/S21HT)のスマートフォン端末をはじめとした、タッチパネル搭載端末が目立った。「iPhone3G」はワンセグ機能や絵文字対応などのサービス拡充効果もあり、ソフトバンク市場で一定のシェアを獲得したが、市場全体にインパクトを与えるほどの存在とはならなかった。



◆09年度通期は前年度比7.5%減の3,320万台と予測

 08年度通期出荷台数は前年同期比約3割減となったが、今後の急速な市場回復は厳しいと予測する。理由としては、今後も買替サイクルの長期化傾向が続くことで買替需要の回復が見込めないことに加え、08年度下期で若干緩和された在庫問題も依然高い水準にあることがあげられる。キャリアはしばらく在庫調整を強く意識しながら端末調達を行う可能性が高く、結果として出荷台数は2009年度:3,320万台、2010年度:3,260万台と減少傾向が続くと予想する。

 端末市場の底打ちは2010年度となり、2011年度には3,520万台まで回復すると見ている。市場回復の要因としては、2012年3月末のmovaサービス終了や、2012年7月の周波数再編に向けたキャリアの施策による買替需要の促進および2010年度にサービス開始予定のLTE(Long Term Evolution)があげられる。

 2011年度より前の早期回復のシナリオも考えられる。上記施策の前倒しや、08年度の急激な端末市場縮小が端末メーカーや部品メーカー等に与えたダメージが大きいことから、救済の意味を含めて販売戦略に一部転じる可能性があるからだ。販売奨励金の増加による無益な端末販売を推奨するわけではないが、中長期的な市場の発展を見据えた、販売方法の変更や見直しを検討する必要性もあるだろう。
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